100年の伝統と大胆な発想が
生んだ繊細な芸術
手編みジュエリーは、檜垣彫金工芸のオリジナルブランド。貴金属を線状に加工し、手作業で編み上げて作るジュエリーです。
100年余にわたり受け継がれてきた技法に1㎜にも満たない極細の貴金属糸を緻密に編み込むというこれまでにない発想が加わり誕生しました。
プラチナ、18金、シルバーに加え、独自の配合で作り出した18金のピンク、ホワイト、イエローの3色のカラーゴールドを複雑に組み合わせた繊細さと輝きは気品ある芸術品です。
伝統工芸士 檜垣隆博
檜垣彫金工芸の三代目。祖父銀蔵が大正時代に創業し、父であり二代目宣夫が進化させた彫金技術を受け継ぎ、『手編みジュエリー』という新しい分野を開拓しました。
2020年に東京都葛飾区から『伝統工芸士(彫金)』に認定されています。
また、作品は、伝統技法とオリジナリティの高さから、「葛飾ブランド(2015年)」「東京手仕事(2019年)」に認定されています。
製作工程
①線引き
プラチナや18金、シルバーなどの貴金属を線状に引き延ばします。(一番細いものは0.34㎜)
②撚り線加工
線引き後は、仕上がり時につや消し感を出すために、貴金属糸2本を1本に撚り合わせます。
③手編み
必要な貴金属糸を万力に固定して 、編み方や本数、配色などを工夫して、撚り線や丸線を手作業で編み上げます。
④枠づくり
枠のあるデザインの場合に行う作業です。
指輪で両サイドに枠をつけるデザインの場合、枠の長さが少しでも異なると歪んでしまうので、枠のサイズ合わせは細心の注意を払います。
2種類の材料から撚り角線を作ることもあります。
⑤ロウ付け
編み目と枠を接合したり、編み目どうしを接合するための作業です。融点の低い貴金属ロウをガスバーナーで溶かして接合部分に流しこむことで接合します。
貴金属ロウの温度が高いと編み目を溶かしてしまいます。また、流し込む貴金属ロウの量が多いとデザインに影響しまいます。最適な温度でガスバーナーを調節し、最小限のロウを使って接合する必要があるため、非常に難しい工程です。
⑥やすりがけ
ロウ付け時のロウや不要な地金をやすりで擦り落とします。表面と裏面、側面をはじめは粗く、徐々に細かくやすりをかけます。
18金の場合は、電解研磨を行います。
デザインによっては“あらし”という伝統技法で「つや消し」をしたり鏨で「彫り」を行います。
⑦磨き
光沢を出すため「磨き」を行います。
一般的に使われる電動研磨機は使わず、ヘラを使い手作業で行っています。
はじめは細いヘラで、仕上げは太いヘラで磨きます。